Ver4.8.0をリリースしました。今回は大きな改良を含むバージョンアップで、主な新機能を紹介します。
物理ベースのパストレーシングレンダリング
パストレーシング方式による物理ベースのレンダリングができるようになりました。パストレーシングでは物体間の光の散乱も再現されるため、柔らかい陰影が表現可能です。
シェーダは主に「glTF」か「透明体」を用います。従来からのPhongなども一応利用できますが、本来のパラメータとは異なる結果になるのでご注意ください。
光源は、材質の「自己照明」を設定して、任意の形状を持った面光源として利用することができます。開いた空間では平行光源や環境マップも利用可能です。
ノイズ低減機能も搭載しており、パストレーシング特有のノイズを除去しつつ、レンダリング時間の大幅な削減が可能です。(Windows 64bitとmacOS版で利用可能)
StandardとEXでは画質の面では違いはありませんが、Standard版では解像度が1280×720以下に制限されます。より大きい解像度が必要な場合はEX版をご利用ください。
環境マップ表示
下の画像のような360度パノラマ撮影された写真を利用して、環境マップとして背景に表示します。
また、Phongシェーダでは鏡面反射、glTFシェーダでは金属感・粗さを設定して、オブジェクト表面への反射としても利用されます。
環境マップ表示はリアルタイムプレビュー、レンダリング両方に対応しています。
ウィンドウ表示の改良
オブジェクト設定、材質設定、レンダリングなどのウィンドウを開いたまま、別の操作ができるようになりました。
例えば、材質のパラメータを調整しながら再レンダリングを繰り返す際に、ウィンドウの開閉を繰り返す必要がなくなるので、作業効率が格段に上がります。特に広めのモニターやマルチモニターのある環境だと、ウィンドウを開いたままでも作業領域を確保しやすいのでお勧めです。
高精度スムージング、フィルター機能
従来から搭載していたスムージング機能だと、内側に若干収縮してしまいましたが、追加搭載されたスムージング・フィルター機能では極力収縮しないようになりました。(EX版でのみ利用可能)
注意点として、メモリの消費量が多いので、データ量が大きいと搭載メモリもかなり必要です。また、形状によってはフィルターがかかりにくいこともあります。
対応OSについて
Windows 11に対応しました。
macOS版は10.13が非対応となり、また10.14についても10.14.6へのアップデートが必要になります。