Metasequoia 4 Ver4.8.5をリリースしました。今回のリリースでの主な変更点は下記になります。
- 最大4つの複数UVチャンネルのサポート(EXのみ)
- 材質の領域分け機能(EXのみ)
- 3軸トラックボール方式による視点の回転操作
- ペイントパネル・UV編集時にglTFなどのシェーダ独自のマッピング画像の表示対応
この他の詳細な変更点についてはリリースノートをご参照ください。
なお、本バージョンではWindows 8.1への対応が終了となり、Windows 10以降が動作対象となります。Windows 8.1はMicrosoftからのサポートも既に終了しているため、Windows 10以降に移行してご利用いただくことをお奨めしますが、すぐに移行できない場合は最終対応版のVer4.8.4bのままご利用ください。
複数UVチャンネル
glTFシェーダではテクスチャ(模様)や法線をはじめ、遮蔽・発光・透過など多数のマッピングをサポートし、またPhongシェーダでも模様・透明・凸凹の3種があります。
従来は複数の種類のマッピング画像を使う場合、すべてのマッピングが同じUV座標を使用していました。Ve4.8.5ではオブジェクトごとに最大4つまでUVチャンネルを持つことができ、頂点ごとにチャンネル数分のUV座標を格納し、マッピングごとに使用するUVチャンネルを指定できるようになりました。
ファイル入出力については、独自形式(mqo/mqoz)以外には、glTF(glb)とFBXの2種類のファイル形式で複数UVチャンネルに対応しました。
なお、複数UVチャンネルはEX版のみの機能となります。Standard版では従来通りに1チャンネルしか扱えません。
材質の領域分け
材質を切り替えながらオブジェクトの一部分をドラッグするだけで、オブジェクトの折れ目や屈曲した個所を境界にして自動的に領域分けされた材質割り当てを行います。
特に3Dスキャンされたデータに対して、材質を割り当て直したり、領域分け後にさらに材質ごとに別のオブジェクトとして切り分ける用途などに有用です。
こちらもEX版のみの機能となります。
3軸トラックボール
比較的新しい3Dソフトウェアを中心に、視点回転の操作方法として、3軸のトラックボールのように上下・左右に加えて「ひねり」方向をマウス操作だけで可能にしたものが増えています。
Metasequoia 4では環境設定内で視点回転の操作方法として「ろくろ回転」「トラックボール」の2種類をサポートしていましたが、従来のトラックボールを「2軸トラックボール」に改名したうえで、新しく「3軸トラックボール」を追加しました。
画面の中央付近から右ボタンドラッグしたときは、従来のトラックボールと大差ない上下・左右方向の操作となりますが、画面端からぐるっと回転するような操作を行うと視線方向にひねったような回転となります。
シェーダ独自のマッピング画像の表示対応
Phongシェーダにない、遮蔽・発光・透過などglTFシェーダ特有のマッピング画像を。UV展開図の下絵やペイントパネル上で表示・編集できるようになりました。